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薬局薬剤師のとある1日③

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③処方箋を取り扱うドラッグストア

【スケジュール⑴:通常営業】
10:00~14:00 外来業務(10件くらい)、一般用医薬品販売、健康相談、納品
14:00~15:00 昼休憩
15:00~19:30 外来業務(1,2件くらい)、一般用医薬品販売、健康相談、売り場展開、レジ
19:30~20:00 夜休憩
20:00~22:00 外来業務(1,2件くらい)、一般用医薬品販売、健康相談、管理業務、発注


【スケジュール⑵:在宅往診同行】
08:30~09:00 準備&施設へ向かう
09:00~09:30 施設の臨時薬の在庫チェック
09:30~11:00 医師と施設患者往診同行&次回処方決定
11:00~11:30 店舗へ戻る
11:30~14:00 外来業務(10件くらい)、一般用医薬品販売、健康相談、納品
14:00~15:00 昼休憩
15:00~19:00 在宅処方箋調剤、外来業務(1,2件くらい)、一般用医薬品販売、健康相談、売り場展開、レジ
19:00~19:30 夜休憩
19:30~22:00 在宅処方箋調剤、外来業務(1,2件くらい)、一般用医薬品販売、健康相談、管理業務、発注


【スケジュール⑶:在宅処方箋監査日(前述往診同行の翌日)】
10:00~22:00 外来業務(10件くらい)、一般用医薬品販売、健康相談、納品、売り場展開、レジ、発注、管理業務
休憩をどこかで1時間と30分に分けて取得。


【解説】
薬剤師のいるドラッグストアでは、医療用だけではなく一般用医薬品も取り扱い、さらには在宅業務を行なっているところも多いです。まずは通常のスケジュールから解説します。

 

スケジュール⑴

 

クリニックや大型病院前の薬局と比べると、処方箋枚数はかなり少ないです。1日5枚とかそういったレベルの日もあります。
ただし、このドラッグストアに働いていた時代が一番きつかったです。何故なら薬剤師が一人しかいないからです。

午前中に処方箋が集中するわけですが、普通は医療事務がやってくれるコンピュータへの入力も含め、全て一人でこなさないといけません。
そのため患者が同時に来てしまった場合、かなり悲惨なことになります。一人に10分かけてしまうと、二人目の調剤はそこから行わなければならないので、渡せるのは20分後です。
3人同時の場合はどんなに急いでも30分はかかります。一人でやっているため誰の助けも借りられず、他の人の調剤を進めることができないためです。調剤薬局においては大体複数でやっているので、ここではマンパワーが圧倒的に不足するんです。

しかも、遠くの処方箋が来ることが多く、薬を備蓄していないケースが圧倒的に多いです。
医療用医薬品は数万種類以上あり、年々新薬が増えているため全てを備えておくのは不可能ですし、どうしてもそこから卸に急配をかけることになるので、そうなった場合はさらに工数がかかります。

当然、正確さは素早さよりも優先されるべきですが、調剤薬局であればもっと効率よく患者さんをお待たせすることも、薬の備蓄がないことも少ないのになぁ・・・とヤキモキします。

ただ、おかげさまで仕事はかなりできるようになりました。全て一人で対応しないといけないので、責任も全部のしかかって来ます。自分が成長しない限りどうにもならないので、しんどいですがそこがメリットでしょうか。

例えば、金銭的な制約は別として、薬局経営をしろと言われればできるだけのスキルは身につきました。保険請求も地域の薬剤師会との交流も全て自分で行なっているわけですから。

また、一般用医薬品にも精通することができます。個人差はあるでしょうが、一般的に、医師、看護師、病院、薬局薬剤師は一般用医薬品にはあまり詳しくないことが多いです。
医療用医薬品と飲み合わせに注意が必要なものも多くありますので、一般用医薬品の知識も持っておいた方がいいと思うのですが・・・。

一般用医薬品に関しては、不定期で相談が来ます。これはどれだけの件数が来るか全く読めないので、例えば休憩中であっても対応するといった感じです。
私はこれでペヤングを3つほどダメにしました笑。
お湯を入れている最中の接客が長時間になってしまったためです。今では懐かしい思い出ですが。

他にもレジや納品、売り場展開などお店の手伝いも行います。

スケジュールを見て思った人もいるかもしれませんが、何よりの特徴としては勤務時間が長いですね。
平日夜は結構暇なのですが、土日や午前中は相談や処方箋も多く一人で効率よくやっていかないと回らないです。
休みは不定期で、月に8回どこかでとるといった感じ。土日も出勤します。

 

スケジュール⑵

 

そして、在宅往診同行の日は施設に行って医師と共に患者さんを診ます。その時に次回の処方変更や、医師から調べて欲しい薬の依頼があったり、こちらから処方提案をしたりとそんな感じ。
施設にある風邪薬や痛み止め、便秘薬、睡眠薬などの備蓄薬が減っていないかチェックするのも重要な仕事です。
使用して減っているものがあれば医師に処方箋を出してもらい、常に一定数置いておく必要があります。行っていた施設の患者数は数十人ほどいたので、チェックは結構大変です。

さて、薬局に帰って来ると、処方箋がFAXで届いているので、それを元に調剤をします。
そして、当然通常業務もあるわけですから、2週間に1度のこの日はバタバタです。
この日だけは応援を一人他店舗からもらえて、二人で行いました。それでも結構ギリギリです。

スケジュール⑶

翌日はまた一人に戻り、ぶっ通しで昨日作った薬を間違いがないか監査します。
スケジュールを見てもらうとわかるように、この日が最も忙しいです。
私は結構仕事は早い方なのですが(自分で言うな)、朝の10時から夜の10時まで全力に近い速度で動いていても終わらない日とかがありました。外来や健康相談が多かった場合ですね。
まあ、次の日の夕方までにカレンダーにセットして施設に届ければいいので、まだ余裕はあるのですが、それはロスタイムみたいなものです。できるだけこの日に終わらせないと、また混雑したらどうなるかわかりませんから。
さすがに会社外の施設などが関わって来るといくら連絡を取ってもあまり遅らせることはできませんしね・・・。

 

おわりに


というわけで、結局これが一番長くなってしまいましたが、ドラッグストアにおける薬剤師の働き方でした。

私的には一見暇に見えそうなこの職場が一番きついと思います。
ただ、勉強にもなりますし、8時間以上働いた分の残業代は全て出ましたのでブラックではないです。今の実力であれば、もう少し楽に回せそうな気がします。

ただ、もう、10時まで働くのはちょっと・・・あれですけどね笑

薬局薬剤師のとある1日②

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さて、薬局薬剤師の働き方、前回の続きです。

②個人クリニックの門前薬局

【スケジュール】
09:00~14:00 外来業務(ピーク)
14:00~15:00 昼休憩
15:00~17:00 発注、薬歴記載、予製作成(クリニック営業時間外)
17:00~20:00 外来業務(ピーク)

【解説】
基本的には大型門前の薬局と変わりはないですが、スケジュールを見てもらうとわかるように、ピークが朝と夜の2回あるのが特徴です。そして、クリニック自体の昼休憩が長いことが特徴。皆さんが風邪でかかる内科や花粉症の薬をもらいに行く耳鼻科などを想像してもらうとわかりやすいと思います。

午前中は昼まで忙しいのは変わらず、ひたすら調剤、監査、服薬指導です。

ただ、クリニックによりますが、そこから3〜4時間ほど閉まっていることが多いので、夕方の午後診まではゆっくり過ごすことができます。ゆっくりと言っても遊んでいるわけではなく、発注、薬歴記載、予製作成などに時間を使えるということです。大型門前の場合は、外来対応をしながらの作業になるので。

その代わり夕方からはまた午前中のように混雑します。仕事終わりの会社員や子連れのお母さんなどが多いですね。

そして、個人クリニックの場合は7時過ぎまで診察をしていることが多いので、薬局に薬をもらいにくるのは当然その後ということになり、薬局を閉めるのは8時くらいです。しかも、診察が長引けばその分遅れることになりますが、最後の患者さんが終わるとクリニックから連絡をくれる場合もあります。

処方内容に関しては大型門前よりはライトなものが多く、高血圧や脂質異常症、風邪など総合的な内容の内科や、ニキビなどの皮膚科、腰痛などの整形外科という感じ。混雑の度合いはクリニックによりますね。ただし、どこの会社も薬局業務を回せるギリギリの人数を配置していると思うので、暇すぎるということはおそらくないです。

スケジュールを見てみると、勤務時間が8時間を越えていますね。もちろんシフト制で遅番や早番などありますが、昼の休憩が長く、ゆっくりしている分、夜にそのしわ寄せがくる形です。もしくは、木曜日だけは午前中でクリニックが終わるということもあるので、その時は午前中で上がりなど、そういったところで勤務時間を調節しています。

休日に関しては、土曜日も営業しているところもあるので、日曜日と、平日のどこかで1日休みで週休2日というケースが多いようです。まあ、残業代はちゃんと出してくたし、勤務時間の合計としてはあまり大型門前と変わらないですが、私的にはギュッと濃縮された勤務体系の方が好みです。平日休みのメリットもあるので人それぞれですが・・・。

また書いていたら長くなってしまいました。まだ続きます。

薬局薬剤師のとある1日①

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今日は薬局での薬剤師がどのように働いているのか、書いていこうと思います。
どちらかというと、薬学生向け、もしくは就職活動をしている大学生が他業種の企業研究の参考になるような内容だと思います。
今まで色んな場所で働いてきましたので、何パターンかに分けていきたいと思います。

①大型病院の門前薬局

【スケジュール】
09:00~13:00 外来業務(ピーク)、納品
13:00~14:00 昼休憩
14:00~18:00 外来業務(スロー)、発注、予製作成、薬歴記載


【解説】
これが一番オーソドックスな勤務形態で、現在私が勤務している薬局もこのパターンです。大型病院、つまり市民病院、大学病院、がんセンターの前にあるタイプですね。シフトは病院に準じるので月〜金まで働き、土日や祝日が休みというホワイトなパターンが多いです。

朝出勤すると簡単に掃除を済ませて納品です。昨日発注しておいた医薬品が卸さんから届くので、それを棚にしまっていきます。素早く済ませないと調剤室がごちゃごちゃした状態で、患者さんを迎えることになり、ミスが出たりする可能性も高いので迅速に行います。

午前中から昼過ぎにかけてが患者数のピークなので、毎日昼休憩まではあっという間です。調剤、監査、服薬指導、イレギュラーへの対応をこなし、交代で休憩に行きます。

休憩から上がると、患者数は落ち着いています。ここで明日のための準備を行う余裕が出てきます。

まずは発注ですが、これは今日出た分の薬注文するということで、コンピュータが処理してくれます。私たちは異常がないか確かめ、ボタンをクリックするだけ。ただし、高額な生物学的製剤や新しく出庫した薬などは手作業で追加発注です。

予製作成とはわかっている約束処方があるのでそれを予め作って待ち時間の短縮に繋げようというものです。
例えば、とある医師はアンテベート軟膏とプロペトを1:1の割合で混合し、50gの軟膏容器に詰めるという処方をするということがわかっている場合があります。その時、その場で軟膏を練っていては時間がすっごくかかってしまうんですね。効率化のために常に一定数の備蓄は必要です。

薬歴というのは、医師のカルテみたいなもので、薬を渡した際に説明した内容を記録しておくという業務です。しっかり記載しないと後々保健所から怒られて保険料返金を迫られることもあるので真剣に書きます。

まあ、大型病院の場合、抗がん剤HIVなどヘビーなものがそこそこの枚数(うちは200件くらい)でくるので、スピードが求められるし、ミスった場合重大な事故に繋がってしまう可能性もあるので、毎年新人はヒーヒー言いながらやっていますが、シフト的には恵まれているので、早く仕事を覚えてできるようになれば、しっかりと定時に帰れるいい職場なのではないでしょうか。

ただし、18時上がりと書きましたが、週に一回はそこから勉強会に参加することになっているので、その場合は残業することになります。薬局で製薬企業を招いて行われるものや、病院に出向き薬剤部と合同で行うもの、ちょっと大きなものになると、ホテルのホールを貸し切って地域の薬剤師が集まる勉強会なんていうのもあります。

意外と長くなってしまったので続きはまたにしようと思います。

一晩寝かせたカレーはおいしいけど食中毒の危険がある

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みなさんこんにちは、ラノです。
本格的に暑くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか?

暑さに負けず、花火やプール、旅行などを楽しんでいきたいですね。

さて、そんな楽しいイベント盛りだくさんの夏ですが、食中毒が気になる季節でもあります。
今日のテーマは煮込み料理に潜むウェルシュ菌による食中毒についてです。

ウェルシュ菌とは?

主に牛や鶏などの動物が保菌し、酸素が少ない環境を好む嫌気性菌です。
感染してしまうと腹痛や下痢などを引き起こします。
特徴としては熱に強い芽胞を形成することです。100度以上の高温に1時間以上さらされても死なないので、加熱調理したものは安心という油断が食中毒につながります。

どうして寝かせたカレーが危険なの?

ウェルシュ菌は嫌気性菌でしたね。

つまりは、寝かしたカレーとかは粘度が高く固まっているため、酸素が通りにくく、増殖に非常に適した環境になってしまっているんです。
つまり、シチュー具沢山のスープも同じような理由でアウトです。

そして、芽胞という熱に強いバリアーを作るため、加熱調理でも死なないのです。
そのため、作ったカレーなどの煮込み料理は早いうちに食べてしまいましょう。入れた牛肉などがウェルシュ菌に汚染されている場合でも、増殖前の少量であれば食中毒を引き起こす可能性は少ないです。元々健康な人の体内にもいる細菌——常在菌ですからね。

予防&もし感染してしまったら?

予防に関しては今のところ早めに食べるしかないです。
次亜塩素酸などは効果があるみたいですが、そんなものでカレーを殺菌してしまったら今度は私たちが食べることができませんよね汗。

ただ、感染してしまった場合でもO-157などと違って毒性は低く、予後は良好のようです。
嘔吐などはなく、下痢や腹痛が続きますが、通常数日間で回復します。下痢による脱水症状を防ぐために水分補給をしながら待ちましょう。

 

最後に・・・

もちろん、症状がひどい、続くようであれば別の細菌が原因の可能性もあるので早めの受診をお願いします。

風邪に抗生物質は効かない?

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風邪の原因となるのは9割がウイルスです。
抗生物質というのは細菌には効果があるものの、ウイルスには効果がありません。
確かに残り1割は細菌感染が原因なのですが、これではほとんどの風邪には効果がないということになってしまいますね。

ウイルスと細菌の違いは?

簡単に言ってしまえば、ウイルスは設計図、細菌は設計図+工場ということです。
設計図というのはDNAのことです。生物に必要な情報が記述されているものですが、これだけでは何の意味もありません。

設計図に記述された情報を利用し、モノを作るには工場が必要ですよね。
ここでいう工場とは身体のことです。細菌も我々人間も、身体の中で、DNAの情報を元にして生存に必要なタンパク質を合成しています。

つまり、ウイルスは設計図だけの不思議な存在。DNAがエンベロープという殻に包まれてその辺を浮遊しているだけなんです。増殖するためには他の生物に感染し、工場を借りる必要があります。

何のために存在しているのか本当に不思議です。自己増殖できないなんて生存にはかなり不利な欠陥なんじゃないでしょうか。しかし、身体を持たなければ代謝の必要もなく老化もしないのでこれは有利なんでしょうか?まあ、専門外なのでこの辺でやめとくとして・・・。

話を戻しますと、抗生物質というのは設計図を攻撃するものではなく、工場を攻撃するものですので工場を持たないウイルスには効かないということです。

じゃあ抗生物質は飲まなくていいの?

ウイルス感染だった場合、治すのは抗生剤ではなく体内の免疫系である白血球などです。だから薬の力というよりは自己治癒能力によるわけですが、でも病院で抗生剤が処方されますよね。それにはどういう理由があるのって話です。

理由としては、細菌による二次感染を防ぐためです。つまり、ウイルスが原因で風邪をひいてしまった場合、身体が弱り、そこからさらに別の細菌感染を起こしてしまうかもしれません。肺炎などにかかりやすくなってしまうのをあらかじめ防ぐという目的ですね。

また、病院では風邪で受診した際、初回にそれがウイルス性のものなのか、細菌性のものなのかを検査することはまずしないと思います。待ち時間がすごいことになってしまいますからね。1割は細菌が原因なのだからその場合は抗生剤が効果を発揮します。

 

最後にお願い

中途半端に抗生剤を飲んでいると、耐性菌が出現するという懸念があります。
耐性菌とはその抗生物質が効かない細菌のことです。抗生剤を投与しても生き延びている細菌は、その抗生剤に強いわけです。それが増殖してしまうと、抗生剤が効かない細菌が世の中に蔓延してしまいます。それを防ぐためには、熱が下がり症状が落ち着いたとしても、しっかりと出された日数分を飲みきり、完全に殺菌することが重要です。

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